経団連会長と経営共創基盤代表による、「プロ経営者論」。社長をいかに選ぶか。その重要性と難しさを認識させる。
日本では、「営業一筋」「ボイラー一筋」という職歴は、一見美しく見えるが、企業経営の観点からは不十分。より幅広い経験を積んでおくことが求められる。若い時には修羅場を経験することが大事だという著者らの主張。
成熟国家となった現代の日本は、どの企業も、知恵と工夫を凝らして競争を勝ち抜いていく必要がある。今後は順送り人事や年功序列による社長や役員の選抜でなく、実力があり、真に決断力を発揮できる企業トップを選ばなければ、企業は生き残れない。
これからのトップは変化に対して鋭敏であり、自ら変化を創造していくようなセンスをもち、決断力を発揮できなければならない。
企業の持続的な成長を実現するような、攻めのコーポレートガバナンスの実践も重要な要素になる。
社長の選び方が決まれば、人材育成や採用の仕方も変わるのは当然の流れ。
社長候補者は、できるだけ若くから経営視点でものを考え、金融サイドと事業サイド双方の視点を養う必要がある。
経営を厳しい知的格闘技と見なし、それを楽しめて、やりがいを見出せるかどうかが、経営者としての一番大事な資質である。
楽しめて、やりがいを感じるのはあたってるけど、現実逃避もしたい年頃です。